![]() 水平方向に移動する部品を持つ挿入デバイス
专利摘要:
当該技術分野において、従来技術の問題点に対処する、丈夫であり、信頼性があり、正確であり、安全であり、衛生的であり、且つ使用者に扱い易いデバイスが必要とされており、本発明は、貫通部材を皮下に導入するための挿入デバイスを提供する。本発明は、変換手段(52)に連結された貫通部材(50)と、変換手段(52)の移動を制限し、貫通部材(50)を第1位置から第2位置へ第1方向即ち挿入方向に、注射場所に向かって案内するガイド手段(39)を含む移動部品(38)と、移動部品(38)の移動を制限するガイド手段(32)を含む定置のハウジング(30)とを含む、挿入デバイスに関する。ガイド手段(32)は、移動部品(38)を、第1方向即ち挿入方向と異なる第2方向に直線的に案内する。 公开号:JP2011512886A 申请号:JP2010547177 申请日:2009-02-19 公开日:2011-04-28 发明作者:ヘンリク イェッペセン;ステフェン ギルン;リチャード;モーガン ヒックモット;アリステア;ディヴィッド モートン 申请人:ウノメディカル アクティーゼルスカブ; IPC主号:A61M37-00
专利说明:
[0001] 本発明は、医療用デバイス又は医療用デバイスの一部を患者の皮下領域又は筋内領域に挿入するための挿入デバイスに関する。] 背景技術 [0002] 挿入デバイス(挿入器又は注射器とも呼ぶ)は、医療の分野において、注入セット等の医療用デバイスを患者の皮膚を通して或る程度自動的に挿入するために一般的に使用されている。] [0003] 一般的には、挿入器を使用するとき、使用者即ち患者又は治療提供者(例えば看護士、医師、等)は、医療用デバイス(ニードル、カニューレ、センサ、等)の注入を行うため、患者の皮膚の表面に向かって力を加えなければならない。これは、肉体的又は精神的苦痛及び/又は不快を生じる場合があり、場合によっては医療用デバイスの不適切な適用に繋がる。多くの人は、医学的治療やセラピーで一般的に使用される注射針及び他の貫通デバイス等の先が尖った物体を恐れる。この恐れは、多くの場合、不合理であり、適切な医学的治療を妨げる。例えば、自己治療を行う場合、必要な医薬品を適当な投与量で投与しないと合併症が生じ、場合によっては生命を脅かすことになる。例えば子供の糖尿病を治療する場合、挿入ニードルに対する不合理な恐れがデバイスの適用及び投薬が正しく行われなかった結果に関する知識及び意識の欠如と相まって、必要な投与量のインシュリンが自己投与されない危険がある。] [0004] 医療用デバイスの挿入に関する別の周知の問題点は、適用前又は適用中に貫通部材が汚染する危険である。これは、例えば汚染した挿入ニードルにより、患者は感染症に容易に感染してしまう。このようなニードルの露呈時間が長ければ長い程、例えばニードルが指と接触することにより、ニードルが清潔でない表面と接触することにより、又は空気によって運ばれる汚染物やエーロゾル状の汚染物等によって、誤って汚染されてしまう危険が高くなる。汚染物(例えばウィルス、バクテリア、菌類、酵母、及び/又はプリオン)の性質及び患者の一般的な健康状態によっては、感染症が急速に生命を脅かす情況をもたらす場合がある。] [0005] 最後に、病院環境における汚染された使用済みニードルとの接触は生命を脅かす場合があり、使用済み挿入ニードルの形態の汚染物に誤って露呈される危険を小さくしなければならない。] [0006] WO2002/002165には、デバイスを皮膚表面から取り外すときにニードルを引っ込めるニードル引っ込め機構を持つニードルデバイスが開示されている。このニードルデバイスは、変換手段(44)に連結された貫通部材Nと、変換手段の移動を制限し、第1位置から第2位置まで注射場所に向かう挿入方向で貫通部材Nを案内するガイド手段を含むアクチュエータ(40)とを含む。更に、ニードルデバイスは、アクチュエータ(40)の移動を制限するガイド手段を備えた定置ハウジング(20)を含む。アクチュエータ(40)及び取り付けられたニードルNは同じ方向に、即ち挿入方向に移動する。本発明によれば、貫通部品は移動部品に対して移動し、移動部品は、挿入後、貫通部品から完全に分離される。これにより、移動部品を簡単なばね機構で一方向に押すことができる。この際、貫通部材は注射場所まで挿入方向で案内される。ユニットと方向を分離することにより、例えば速度及び加速度が加わったとき、各部品を個々に最適に制御できる。] 先行技術 [0007] WO2002/002165] 発明が解決しようとする課題 [0008] かくして、当該技術分野において、上述の問題点に対処する、丈夫であり、信頼性があり、正確であり、安全であり、衛生的であり、且つ使用者に扱い易いデバイスが必要とされている。 本発明は、貫通部材を皮下に導入するための挿入デバイスを提供する。「貫通部材」は、ニードル、カニューレ、センサ、等であると理解されるべきである。貫通部材は、通常は、挿入前及び挿入中、患者に見えず、及び実際に挿入される前に使用者や患者と接触しない所定位置に保持される。] 課題を解決するための手段 [0009] 本発明の目的は、 −変換手段に連結された貫通部材と、 −変換手段の移動を制限し、貫通部材を第1位置から第2位置へ第1方向即ち挿入方向に、注射場所に向かって案内するガイド手段を含む移動部品と、 −移動部品の移動を制限するガイド手段を含む定置のハウジングとを含む、挿入デバイスにおいて、ガイド手段は、移動部品を、第1方向即ち挿入方向と異なる第2方向に直線的に案内する、挿入デバイスを提供することである。] [0010] 一実施例によれば、第2方向は第1方向に対して垂直であるが、第2方向は第1方向に対して任意の角度をなしていてもよく、通常は角度は、第1方向から40°乃至90°の角度をなしている。] [0011] 「定置ハウジング」は、ハウジングが、挿入中、挿入場所に対して移動しないということを意味する。多くの場合、変換手段の移動を制限するガイド手段と変換手段との間の接触は「摺動」であり、このことは、ガイド手段と案内されるべきユニットとの間の接触が連続している、即ち、断続的でなく、全ての位置でガイド手段と接触した状態を保持するということを示す。] [0012] 一実施例によれば、挿入デバイスは、貫通部材の移動を第1方向での直線的移動に制限するガイド手段を含む。これらのガイド手段により、貫通部材は、挿入中、挿入方向に対して直線的方向で患者の皮膚内に入り込む。「挿入中」を定義する期間は、患者の皮膚に挿入されるべき貫通部材の部品が注射場所で皮膚表面を貫通しようとするときに開始し、挿入されるべき貫通部材の部品が一杯に挿入されたときに終了する期間である。ガイド手段が設けられていない場合には、直線的移動は、貫通部材の速度を調節することによってのみ行われる。これは、特に簡単であり且つ安価な構成要素を使用する場合には困難である。] [0013] 挿入デバイスの別の実施例によれば、第1方向は、貫通部材が挿入されるべき表面に対して角度βをなし、ここで30°≦β≦90°である。角度βは、挿入デバイスが取り付けられた表面に貫通部材が接触する直前の時点から、貫通部材が表面の下のその最終位置にあるときまで、貫通部材が移動する方向と定義される。この移動は、直線的である。貫通部材は、傾斜角βで挿入できる。ここで、30°≦β<85°又は95°<β≦150°であり、傾斜角は、通常は約45°であり、即ち30°≦β<60°又は120°≦β<150°であり、又は40°≦β<50°又は130°≦β<140°である。ここで、前記貫通角度βは、貫通部材の貫通移動方向と貫通部材が取り付けられた表面との間の角度と定義される。] [0014] 挿入デバイスのこの実施例によれば、角度βは、挿入デバイスが取り付けられた表面に対して本質的に垂直である。貫通方向が患者の皮膚表面に対して本質的に垂直であるというのは、貫通角度β=90°であるということを意味し、通常は90°から僅かにずれており、85°≦β≦95°であっても皮膚表面に対して垂直であると考えられる。] [0015] 挿入デバイスの別の実施例によれば、挿入中の移動部品の方向は、直線的であり、移動部品が取り付けられた表面と本質的に平行である。方向が本質的に平行であるというのは、移動部品の方向と挿入位置での取り付け面との間の角度がほぼ0°であるということを意味する。これにより、傾斜角αは、−45°<α<45°であってもよく、ここで正の傾斜角αは、皮膚表面に向かって傾斜した移動を示し、負の傾斜角αは、皮膚表面から遠ざかる方向に傾斜した移動を示す。通常は、患者の皮膚と移動部品の方向との間のずれは<10°であり、即ち−10°<α<10°である。移動部品の移動方向が直線的であるというのは、移動部品が第1点から第2点まで直線に沿って移動するということを意味する。] [0016] 挿入デバイスの別の実施例によれば、移動部品の更なる移動により、前記保持手段及び/又は挿入ニードルの引っ込め移動を提供できる。「更なる移動」というのは、第1移動即ち直線的移動が第2点で終了した後、移動部品の前方移動が第3点まで続行され、第3点で移動部品の前方移動が停止するということを意味し、又は別の態様では、移動部品の直線的移動を逆転でき、又は第2方向をとるということを意味する。] [0017] 挿入デバイスの別の実施例によれば、挿入部品をベース部品に取り付けることができ、このベース部品を、貫通部材が挿入されるべき表面に取り付けることができ、貫通部材を挿入時にベース部品と接触する。] [0018] 挿入デバイスの別の実施例によれば、貫通部材は、カニューレ、及び前記カニューレを保持する本体、及び本体及びカニューレを挿入表面に固定する保持手段を含む。カニューレは、本体によって外れないように保持される。これは、カニューレが非常に小さく、それだけで取り扱うのが困難であるためである。] [0019] 挿入デバイスのこの実施例によれば、保持手段は、貫通部材の本体をベース部品に挿入し保持するとき、ベース部品に設けられた相互作用手段と相互作用できる。] [0020] 挿入デバイスの別の実施例によれば、移動部品のガイド手段は溝を含み、この溝内で貫通部材の変換手段が摺動できる。溝は本質的にV字形状又はU字形状であってもよく、貫通部材又は貫通部材の少なくとも部分に対し、開始点、中間点、及び終点を形成する。更に、開始点から中間点までの溝の傾斜並びに移動部品が前進に移動する速度が挿入速度を決定する。溝の傾斜は、x軸が水平に配置され、即ちベース部品が配置された表面に沿っており、移動部品の前方移動によって形成される線の方向であり(移動部品はx軸に沿って−∞に向かって移動する)、y軸がこの表面に対して垂直に配置された座標系に対して定義される。このような座標系では、溝は、中間点と開始点との間に負の傾斜を有し、この傾斜の呼称寸法が挿入中の貫通部材の速度に影響を及ぼし、傾斜がきつければきつい程、挿入速度が速くなる。傾斜、又は溝が湾曲している即ち直線をなしていない場合の傾斜に対する正接は、通常は、−1乃至−2である。更に、中間点から終点までの溝の傾斜並びに移動部品(38)が前方に移動する速度が引っ込め速度を決定する。溝は、中間点と終点との間に正の傾斜を有し、傾斜の呼称寸法は、別体の挿入ニードル又は貫通部材の他の部品の引っ込め中に貫通部材の速度に影響を及ぼし、傾斜がきつければきつい程、引っ込め速度が速くなる。傾斜又は傾斜に対する正接は、通常は1乃至2である。] [0021] 挿入デバイスの別の実施例によれば、使用者の直接的入力又は間接的入力のいずれかによって移動部品を移動できる。このことは、使用者が力をデバイスに直接的に加える、即ち使用者が移動部品を押すか又は引くか或いは使用者がばね等を作動し、これにより移動部品を押すか又は引くかのいずれかであるということを意味する。] [0022] 挿入デバイスのこの実施例によれば、移動部品の移動は、作動部品の作動によって開始でき、作動部品は、エネルギ貯蔵部材と接触しており、作動時にエネルギ貯蔵部材の状態に影響を及ぼす。更に、エネルギ貯蔵部材はばねであってもよく、前記ばねは作動前には弛緩状態又は部分的に弛緩状態にあり、作動部品の作動後には押圧された又は変形した状態にある。] [0023] 挿入デバイスのこの実施例によれば、エネルギ貯蔵部材は、移動部品を開始位置から停止位置まで移動するのに必要なエネルギを提供する。] [0024] 挿入デバイスの一実施例によれば、ハウジングは、移動部品を開始位置に保持する保持手段を含んでいてもよく、移動部品は、開始位置で保持手段と相互作用する係止手段を含み、作動部品は、作動時に係止手段と相互作用する相互作用手段を含む。係止手段は、作動部品の相互作用手段との相互作用により、係止位置から解放できる。更に、係止手段は、作動部品の前方移動とは逆方向に先細になった傾斜面を備えたフックの形態を備えていてもよく、保持手段は、ハウジングから突出した部品であってもよく、係止手段が形成するフックによって捕捉される。] [0025] これらの実施例によれば、作動部品の前方移動は、作動部品の相互作用手段と移動部品用の保持手段との間の接触により停止される。] [0026] 本発明の一実施例によれば、溝には、開始点(22a)と中間点(22b)との間に可撓性部品(39A)が設けられており、この可撓性部品(39A)は、挿入方向と逆方向に移動できる。可撓性部品(39A)は、突出した枢動自在の部品(39A)の形態を備えており、 −移動中にカニューレ部品(7)の変換手段(51)と接触し、カニューレ部品(7)を注射場所に向かって押す接触面と、 −他の部品と接触することなく、開放した空所内に移動できる、接触面の反対側の非接触面とを含む。] [0027] この実施例によれば、接触面は、点(D)の近くで角度nをなして連結された二つの直線又は平面の形態を備えていてもよい(図18a参照)。ここで、カニューレ部品(7)は、表面プレート(1)のシールと接触する。通常は10°<n<45°である。] 図18a [0028] 挿入デバイスの別の実施例によれば、移動部品はハウジングによって包囲されていてもよい。] [0029] 挿入デバイスの別の実施例によれば、ベース部品は取り付け面に取り付けられていてもよく、挿入デバイスは、挿入前に挿入デバイスをベース部品に取り付け、カニューレの挿入時に挿入デバイスをベース部品に取り付けられた状態から解放するための手段を備えていてもよい。] [0030] 挿入デバイスのこの実施例によれば、ベース部品への挿入デバイスの取り付け及びベース部品からの挿入デバイスの取り外しを行うための手段は、挿入デバイスのハウジングをベース部品に取り外し可能に係止するファスニング手段、及び貫通部材の挿入後にハウジングをベース部品から解放するための解放手段を含む。解放手段は、押圧状態即ち変形状態の弾性部材を含み、この弾性部材は、ファスニング手段の解放時に挿入デバイスのハウジングをベース部品から押し離す。弾性部材は、リーフばねの形態を備えていてもよく、このリーフばねは、ベース部品と挿入デバイスとの間に位置決めされる。リーフばねは、挿入デバイスがベース部品に対して係止されたとき、変形する。] [0031] 挿入デバイスのこれらの実施例によれば、ハウジングをベース部品に解放自在に係止するファスニング手段は、ハウジングと一体の部品である硬質材料製のフックの形態を備えていてもよい。フックは、ベース部品の対応する部品を捕捉する。フックがハウジングと一体の部品であるというのは、フックがハウジングの部品を形成する、即ちフックがハウジングに取り外し不能に係止されている、例えばハウジングの壁の一部として形成されているということを意味する。] [0032] 挿入デバイスのこれらの実施例によれば、ファスニング手段は、ベース部品の対応する開口部に嵌着する一つ又はそれ以上の突出部品の形態を有する。これらの一つ又はそれ以上の突出部品は、回転移動によってベース部品の対応する開口部から取り外すことができ、挿入デバイスは、貫通部材が挿入された表面からの距離により、挿入デバイスを回転移動できるようにベース部品に取り付けられる。貫通部材が挿入された表面からの距離は、挿入デバイスに傾斜した近位面を形成することによって得られる。近位面は、回転移動によって、貫通部材が挿入された表面と平行になる。] [0033] 挿入デバイスのこれらの実施例によれば、ファスニング手段は、定置ハウジングに可撓性に連結されていてもよい。移動部品には一つ又はそれ以上の突出部品が設けられており、これらの突出部品は、移動部品の移動時に、可撓性に連結されたファスニング手段と接触し、この接触により挿入デバイスをベース部品から解放する。] [0034] 挿入デバイスの別の実施例によれば、挿入デバイスは、作動部品の作動時に以下の作動を行う、即ち、 (a)ばねに負荷を加え、 (b)移動部品を開始位置から停止位置まで移動し、 (c)移動部品の移動を貫通部材の移動に変換した後、貫通部材の保持手段の引っ込め移動を行う。] [0035] この実施例は、更に、 (d)貫通部材の挿入時にハウジングをベースプレートから解放できる手段を含んでいてもよい。] [0036] 挿入デバイスのこれらの実施例では、ハウジングは、連結手段を介してベースプレートに連結されていてもよい。連結手段は、少なくとも一つのヒンジ及び少なくとも一つの係止部材を含んでいてもよい。] [0037] 挿入デバイスのこれらの実施例では、ハウジングは、解放部材とハウジングの側壁の一部との相互作用によって、ベースプレートから解放されていてもよい。ハウジングの側壁の前記部品は可撓性であってもよく、ハウジングの残りに関する捩じり(枢動)が可能である。] [0038] 挿入デバイスの別の実施例によれば、貫通部材は、定置ハウジングに対し、第1位置(i)及び第2位置(ii)をとり、第1位置(i)にある貫通部材は、一杯に引っ込められており、挿入デバイスのハウジングから突出しておらず、第2位置(ii)では、カニューレ及び/又は挿入ニードル等の貫通部材の一部がハウジング(30)から最大に突出している。第1引っ込め位置は、挿入前の貫通部材の位置であり、第2最大突出位置は、貫通部材が一杯に挿入された位置である。貫通部材は、更に、第3位置(iii)を含んでいてもよい。第3位置(iii)では、カニューレはハウジングから最大に突出しており、カニューレを保持する本体ともはや接触していない。] [0039] 挿入デバイスのこれらの実施例によれば、貫通部材の本体は、第2位置(ii)及び第3位置(iii)において、本体の前記保持手段とベース部品の相互作用手段との相互作用によって保持される。] [0040] 挿入デバイスの別の実施例によれば、移動部品は、ハウジングに関し、第1位置(i*)及び第2位置(ii*)をとり、場合によっては第3位置(iii*)をとる。第1位置(i*)及び場合によっては第3位置(iii*)では、ガイド手段は、変換手段を介して、保持手段を患者の皮膚から引っ込められた位置に保持し、第2位置(ii*)では、ガイド手段は、保持手段を、患者に近い又は患者と接触した位置に保持する。] [0041] 挿入デバイスのこの実施例によれば、移動部品は、ハウジングに取り外し不能に取り付けられた保持手段、移動部品に取り外し不能に取り付けられた係止手段、及び作動部品に取り外し不能に取り付けられた相互作用手段によって第1位置(i*)に保持される。] [0042] 挿入デバイスの別の実施例によれば、キットは、更に、挿入デバイスが少なくとも挿入前に取り付けられたベース部品と、ベース部品に取り付けることができ、挿入デバイスによって挿入された貫通部材に対して流路を形成する送出部品とを含む。] [0043] [定義] 「平行」又は「本質的に平行」というのは、本明細書中で使用されたように、第1の即ち基準的な平面又は方向に関して定義された方向、平面、アイテム、等における第2移動に関する。基準平面又は方向は、角度α=0°と定義され、第2平面又は方向は、第1方向即ち基準方向αから最大±10°ずれているが、通常は、ずれは、±5°よりも小さい。] [0044] 本願中、「水平」又は「本質的に水平」というのは、所定の方向、平面、アイテム、等における移動が水平又は本質的に水平であり、上文中で定義した患者の皮膚の表面と平行又は本質的に平行であるということを意味する。例えば、挿入デバイスが取り付けられるベース部品は、水平又は本質的に水平であり、皮膚と平行又は本質的に平行である。] [0045] 本願中、「垂直」又は「本質的に垂直」というのは、基準平面又は方向に関する所定の方向、平面、アイテム、等における第2移動に関し、基準平面又は方向は、角度β=0°の位置又は方向を有し、第2平面又は方向は、第1基準角度βから80°乃至100°、通常は85°乃至95°ずれている。] [0046] 本明細書中、「横方向」又は「本質的に横方向」という用語は、上文中で定義した垂直又は本質的に垂直と相互交換可能に使用できる。] [0047] 本明細書中で使用されているように、「手段」という用語は、一つ又はそれ以上の手段を含んでいてもよい。これは、文法、前記手段と関連する動詞が単数であるか或いは複数であるかと関連しない。 本発明の実施例を添付図面を参照して以下に詳細に説明する。添付図面では、様々な図において、対応する部品に同様の参照番号が付してある。] 図面の簡単な説明 [0048] 図1A乃至図1Cは、本発明による挿入デバイスの第1実施例を三つの状態で示す断面図であり、図1Aは作動前、図1Bは挿入直後、図1Cは挿入ニードルの引っ込め後の図である。 図2A乃至図2Fは、挿入デバイスの第2実施例を六つの状態で示す断面図であり、図2Aは作動前、図2Bは作動後、図2Cは挿入直後、図2Dは挿入ニードルの引っ込め後、図2Eは挿入器ハウジングの解放後、及び図2Fは挿入デバイスをベース部品から取り外した後の図である。 図3は、本発明による挿入デバイスを含むアッセンブリの第1実施例を示す図である。 図4は、本発明による挿入デバイスを含むアッセンブリの第2実施例を示す図である。 図5A及び図5Bは、アッセンブリの第2実施例を示し、図5Aでは、挿入デバイスはベース部品に取り付けられており、図5Bでは、挿入デバイスはベース部品から取り外してある、本発明の概略図である。 図6は、アッセンブリの第2実施例を、挿入デバイスなしで、及び送出部品がベース部品から分離された状態で示す図であり、Aは下方から見た図であり、Bは上方から見た図であり、Cは上方から見た図であり且つベース部品の連結部品を示し、Dはベース部品のみを上方から見た図である。 図7は、図3乃至図6に示すアッセンブリの、挿入デバイス用のファスニング手段の一方の位置での長さ方向断面図である。 図8は、ベース部品に取り付けられていない状態での挿入デバイスを示す図である。 図9は、アッセンブリで使用されるべき挿入器の第3実施例をカニューレ部品の挿入前の状態で示す図である。 図10は、カニューレ部品の挿入後の図9と同じ実施例の挿入器の図である。] 図10 図1A 図1B 図1C 図2A 図2B 図2C 図2D 図2E 図2F [0049] 図11A乃至図11Cは、図9及び図10に示す挿入器の実施例を本発明によるアッセンブリのベース部品から取り外す方法を示す図である。 図12A及び図12Bは、図9及び図10に示すアッセンブリで使用されるべき移動部品の実施例を示す図である。 図13A及び図13Bは、アッセンブリで使用されるべき挿入器の第4実施例の、カニューレ部品の挿入後の状態を示す図である。 図14A及び図14Bは、挿入器の第4実施例の挿入器ハウジングの内部部品を示す図である。 図15A及び図15Bは、図13及び図14に示すアッセンブリで使用されるべき移動部品の実施例を示す図である。 図16は、アッセンブリで使用できる貫通部材の一実施例を示す図である。 図17は、アッセンブリで使用できる貫通部材の第2実施例の断面図である。 図18aは、許容差を増大した移動部品の一実施例の図であり、図18bは、図18aの移動部品38をどの方向から見たのかを示す図である。 図19は、移動部品を前方に駆動するのに使用できる平ばねを含む、挿入器の任意の例示の実施例の駆動機構を示す図である。] 図10 図11A 図11C 図12A 図12B 図13A 図13B 図14A 図14B 図15A 実施例 [0050] 図1A、図1B、及び図1Cは、本発明による貫通部材50を挿入するための挿入デバイス1の一実施例を示す。 挿入デバイス1は、ハウジング30と、ベース部品100と、移動部品38と、貫通部材50とを含む。明瞭化を図るため、移動部品38は半透明な状態で示してある。図1A、図1B、及び図1Cは、貫通部材50を移動部品38に対して三つの異なる位置で示す。] 図1A 図1B 図1C [0051] 貫通部材50は、貫通部材50を保持する保持手段52と、貫通部材50の保持手段52に取り付けられた変換手段51と、本体24と、カニューレ22と、挿入ニードル53とを含む。カニューレ22は、本発明によれば、挿入ニードル53の補助で挿入されることを必要とする軟質カニューレである。挿入ニードル53は、貫通部材50でなく、挿入デバイスの一部に外れないように取り付けられている。カニューレ22は、本体24に外れないように取り付けられている。更に、本体24には、カニューレ22が一杯に挿入されたとき、カニューレ22をベース部品100に取り付けるための保持手段23が設けられている。この実施例によれば、保持手段23は、内方に、即ちカニューレ22が位置決めされた中央に向かって押すことができる機械式フックとして形成されている。これらの機械式フックは、本体24に可撓性をなして取り付けられているため、中央に向かって押圧された後、その元の位置に戻る。可撓性は、通常は、本体、フック、及びこれらの間の連結部を形成するのに使用された材料の特性による。] [0052] 本発明の別の実施例では、貫通部材50は、センサ、又はセンサ及びカニューレの両方を含む。本発明の更に別の実施例では、貫通部材50は一つ以上のカニューレ22を含み、例えば複数のカニューレ及び/又は複数のセンサを含む。] [0053] ハウジング30は、移動部品38用のガイド手段32及び貫通部材50用のガイド手段33を含む。移動部品38用のガイド手段32は、この実施例によれば、ハウジング30の内壁の表面を含み、この表面に沿って移動部品38が摺動できる。貫通部材50用のガイド手段33は、直立したチューブ状形状を有する。移動部品38には、V字形状開口部の形態の変換手段が設けられている。この開口部は、貫通部材50の変換手段51にぴったりと嵌着する。ハウジング30は、ベース部品100に取り外し可能に連結されており、貫通部材50の挿入後、ベース部品100から外すことができる。ハウジング30及びベース部品100は、連結したとき、貫通部材50、移動部品38、及び移動部品38及び貫通部材50用のガイド手段32、33の夫々を包囲し、これによってユニットを提供する。] [0054] ベース部品100は、貫通部材50、又は少なくともその一部、例えばカニューレ22、注射ニードル53、及び保持手段23等を通すことができるような寸法の開口部101を有する。] [0055] ベース部品100及びハウジング30は、通常は個々のエレメントであり、これらのエレメントは可逆的に又は不可逆的に分離できる。本実施例によれば、開口部101は、貫通部材50の本体24の保持手段23と相互作用するようになった相互作用手段102を含む。開口部101は、シール121によって閉鎖及び/又は保護されていてもよい。シール121は、取り外し可能であるか或いは、貫通部材50によって貫通できるかのいずれかである。シール121はベース部品100の大きな面積に亘って設けられていてもよく、ベース部品100の一部が接着面を持つ取り付けパッドによって構成されている場合には、シール121は、使用前に接着面を保護する剥離層であってもよい。] [0056] 移動部品38用のガイド手段32により、移動部品38は、特にハウジング30内で、方向が制御された状態で移動する。図示の実施例では、移動部品38は、ガイド手段32によって案内され、本質的に平行に、即ちベース部品100に対して本質的に水平に移動できる。このような移動は、摺動移動と特徴付けることができる。] [0057] 移動部品38が行う移動は、長さ方向移動、即ちハウジング30に対する直線的移動である。移動部品38の移動の開始及び維持に使用される手段は、使用者によって直接的に提供されてもよく、即ち使用者が移動部品38を押したり引いたりしていてもよく、又は使用者によって賦勢されさえすればよいばね等の機械的手段によって提供されてもよい。] [0058] 移動部品38の一部であるか或いは移動部品38に連結された、貫通部材50用のガイド手段33は、移動部品38の移動方向とは異なる方向での貫通部材50の移動を提供する。この特徴には、少なくとも二つの利点がある。第1に、移動部品38の賦勢時又は押すときの使用者の作用により貫通部材50の実際の挿入に影響が及ぼされることがほとんどなく、第2に、挿入デバイスを小さく、更にコンパクトに形成できる。] [0059] 図1の実施例によれば、貫通部材50の移動方向は、移動部品38の移動方向に対して本質的垂直である。貫通部材50用のガイド手段33は一つ又はそれ以上の部品を含み、これらの部品は、良好に形成された軌道又はチューブを提供し、これに沿って又はその中で貫通部材50が摺動できる。例えば、ガイド手段33は、ハウジング30に取り付けられた中空で円筒形のエレメントでできていてもよい。貫通部材50は、この円筒形エレメント内で前記円筒形エレメントの長さ方向軸線に沿って、ピストンがシリンダ内で移動するように移動できる。このような移動は、摺動移動と述べることができる。これは、円筒形エレメントの内面と貫通部材50の外面との間の接触により案内がなされるためである。別の実施例では、貫通部材50のガイド手段33は、貫通部材50の移動方向を制御する一つ又はそれ以上のバーを含んでいてもよい。図1でわかるように、貫通部材50のガイド手段33は、本発明によれば、ハウジングの内天井からベース部品100まで延びる。貫通部材50のガイド手段33は、必ずしもベース部品100に取り付けられていなくてもよい。ガイド手段33は、通常は、ベース部品100に載止し、及び/又は接触し、及び/又は連結されている。図示の実施例では、貫通部材50のガイド手段33は、ハウジング30の上面の内側(「天井」)及び一つ又はそれ以上の側部(「壁」)に連結されている。] [0060] 貫通部材50の変換手段51用の移動部品38の変換手段即ちガイド手段39は、軌道を形成する。この軌道は、開始点22aから中間点22bまで延び、終点22cで終端する。図1でわかるように、この軌道はV字形状であり、又は本質的にV字形状である。図示の実施例では、移動部品38のガイド手段39は、連続した溝又は貫通開口部として移動部品38に設けられている。中間点22bは、開始点22aよりもベース部品100に近く、終点22cよりもベース部品100に近く、開始点22aは終点22cよりもベース部品100に近い。] [0061] 開始点22a及び終点22cを互いに対してどのように変化させるのかは重要でなく、即ち終点22cを開始点22aよりもベース部品100に近付けた実施例又は開始点22a及び終点22cをベース部品100に対して同じ距離に置く実施例も可能である。しかしながら、開始点22aは、ベース部品から、カニューレ22の端部及び別体の挿入ニードル53の端部を、挿入前に、ハウジング30の内側に保持するのに十分に大きい所定距離に置かれなければならない。] [0062] 本発明によれば、及び図1A乃至図1Cに示すように、挿入デバイス1は、以下の状態をとる。 (i)貫通部材50が開始位置22aにある第1状態(図1A参照)。この状態では、貫通部材50は一杯に引っ込められており、挿入デバイス1のハウジング30から突出しておらず、移動部品38はハウジング30の右側の開始位置にある。 (ii)貫通部材50が中間位置22bにある第2状態(図1B参照)。この状態では、カニューレ22及び/又は挿入ニードル53等の挿入されるべき貫通部材50の部品は、ベース部品100の開口部101を通ってハウジング30から一杯に突出しており、移動部品38はハウジング30に対して中間位置まで前方に移動されている。貫通部材50の定置のガイド手段33により、貫通部材50は移動部品38と同じ方向には移動しないようにされており、貫通部材50の「垂直方向」移動のみが許容されている。垂直方向とは、ここで、「水平方向」に対して垂直な方向であると理解されるべきである。 (iii)貫通部材50の挿入されるべき部品がハウジング30から突出したままであるが、変換手段51が保持手段52及び挿入ニードル53とともに終点22cにあり、挿入ニードル53が注射場所から引っ込めてある第3状態(図1C参照)。この状態では、移動部品38はその移動の終端に達しており、定置ハウジング内に止まる。第2位置(ii)及び第3位置(iii)では、貫通部材50の本体24は、貫通部材50の本体24の保持手段23とベース部品100の相互作用手段102との間の相互作用によって保持される。] 図1A 図1B 図1C [0063] 図示のように、移動部品38の水平方向前方移動は、貫通部材50の挿入移動に変換され、次いで、貫通部材50の一つ又はそれ以上の部品の引っ込め移動に変換される。これは、移動部品38のガイド手段39と貫通部材50の変換手段51との相互作用によって行われる。] [0064] 第1位置(i)では、貫通部材50の変換手段51は、軌道/ガイド手段39の開始位置22aにある。移動部品38がそのガイド手段32によって案内された状態で水平方向に移動するとき、貫通部材50は下方に即ち「垂直方向」にベース部品100に向かって移動する。移動部品38の移動速度及びガイド手段39の傾斜が貫通部材50の移動速度、かくして挿入速度を決定する。即ち、ガイド手段39の傾斜がきつければきつい程、貫通部材50を引っ込め開始位置から挿入位置まで案内するための時間が短くなる。] [0065] 第2位置(ii)では、貫通部材50の変換手段51はガイド手段39の中間点22bに達している。この点で、ガイド手段39の傾斜の方向が、下方、即ちベース部品100に向かう方向から、上方即ちベース部品100から遠ざかる方向に変化する。かくしてガイド手段39の傾斜の配向が貫通部材50の移動方向を決定する。移動部品38が水平方向前方に更に移動することにより、貫通部材50の保持手段52及び挿入ニードル53の引っ込め移動が発生する。カニューレ22が硬質の自己貫通カニューレである場合には、別体の挿入ニードル53は必要とされず、移動の最後の引っ込め部分は必要とされない。即ち、軌道39のVの最後の線をなくすことができ、中間点22bが終点22cとなる。] [0066] 第3位置(iii)では、貫通部材50の変換手段51はガイド手段39の終点22cに達しており、貫通部材50の保持手段52及び挿入ニードル53は一杯に引っ込められている。] [0067] 図1でわかるように、移動部品38はハウジング30から突出していない。図の上側に表示した矢印は、移動部品38の移動方向を示す。] [0068] 図2A乃至図2Fは、自動解放機能を持つ取り付け手段を示す。挿入デバイス1は、ハウジング30と、ベース部品100と、移動部品38と、作動部品11と、貫通部材50とを含む。これらの図には貫通部材50の一実施例が示してあるが、貫通部材50は、図16及び図17に示す貫通部材と同様の貫通部材を使用してもよい。] 図16 図17 図2A 図2F [0069] 例示を行う目的のため、移動部品38は半透明な状態で示してある。 ハウジング30は、移動部品38用のガイド手段32を含む。このガイド手段32により、移動部品38を少なくとも二つの位置の間で移動できる。ハウジング30は、更に、貫通部材50用のガイド手段33を含む。このガイド手段33により、貫通部材50を少なくとも二つの位置の間で移動できる。ハウジング30は、更に、作動部品11用のガイド手段34を含む。このガイド手段34により、作動部品11を少なくとも二つの位置の間で移動できる。ハウジング30は、ベース部品100に取り付けられている。この実施例によれば、取り付けは解放自在である。取り付けは、ヒンジ35及びファスニング手段14を含むハウジング30の部品によって提供される。これらはベース部品100と相互作用し、これによってハウジング30及びベース部品100を解放自在に取り付ける。ヒンジ35は、ハウジング30の壁の少なくとも一部の丸みのある表面を含み、これは、ベース部品100の溝に配置されたとき、ベース部品100に関して枢動できる。ハウジング30のファスニング手段14は、ベース部品100の係止手段108と相互作用する。] [0070] 図2Cの参照符号「b」は、挿入デバイス1のハウジング30の高さを示す。高さ「b」は、経験的には5mm乃至100mmの範囲内にあり、通常は10mm乃至50mmの範囲内にあり、更に特定的には20mm乃至30mmの範囲内にある。例示の実施例は25mmである。挿入器が挿入後に取り外されない実施例では、挿入器はできるだけ低くなければならず、通常は患者の皮膚から送出部品8よりも大きく延びていない。] 図2C [0071] ハウジング30は、更に、保持手段31を含む。この保持手段31は、移動部品38に設けられた係止手段28との係合により、移動部品38を開始位置に保持する。この実施例によれば、保持手段は、更に、作動部品11の移動に対してストップを提供する。] [0072] 移動部品38用のガイド手段32により、移動部品38は、ハウジング30に関し、方向が制御された状態で移動する。ガイド手段32は、ハウジング30の内面に取り付けられており、又は連結されており、又はハウジング30の内面と一体の部品であり、通常は移動部品38の表面と対応する長さ方向軌道の形状を備えており、これにより、移動部品38を軌道に沿って摺動できる。図示の実施例では、移動部品38は、ガイド手段32によって案内された状態で、平行に、即ちベース部品100に対して水平に移動できる。この移動は、通常は、ベース部品100の表面と平行な方向での摺動移動である。即ち、この移動は、長さ方向移動即ち直線的移動である。] [0073] ハウジング30の一部である、又はハウジング30に連結された、又はハウジング30と一体の、貫通部材50用のガイド手段33により、貫通部材50は明確に定められた方向にしか移動できない。この方向は、移動部品38の方向とは異なる方向である。この実施例では、貫通部材50の移動方向は、移動部品38の移動方向に対して本質的に垂直方向である。貫通部材50用のガイド手段33は、通常は、ハウジング30の内面によって形成される。例えば、ガイド手段33は、中空で円筒形のエレメントの内面で形成されていてもよい。この場合、貫通部材50は、少なくとも、前進位置と引っ込め位置との間で、前記円筒形エレメントの長さ方向軸線に沿って、ピストンがシリンダ内で移動するように移動できる。貫通部材50が矩形断面を備えている場合には、「円筒形」エレメントは、勿論、実際に使用される貫通部材50の断面にぴったりと嵌着するようになっていなければならない。このような移動は、円筒形エレメントの内面と貫通部材50の外面との間の連続的な接触により案内が行われるため、摺動移動である。別の実施例では、貫通部材50用のガイド手段33は、貫通部材50の移動方向を制御する一つ又はそれ以上のバーを含んでいてもよい。添付図面からわかるように、この実施例による貫通部材50用のガイド手段33は、ハウジングの内天井からベース部品100まで延びていてもよい。貫通部材50用のガイド手段33は、ベース部品100に取り付けられていないが、ベース部品100に達していてもよく、例えばベース部品100に対して支持体を提供してもよい。] [0074] 作動部品11のガイド手段34により、作動部品11はハウジング30に関して方向が制御された態様で移動される。ガイド手段34は、ハウジング30に取り付けられているか或いはハウジング30と一体である。図示の実施例では、作動部品11は、ガイド手段34によって案内された状態でベース部品100と平行に、即ちベース部品100に対して水平に移動する。ガイド手段34は、この実施例によれば、ハウジングの内面の部分として形成されている。ガイド手段34は作動部品11を明確に定められた方向に案内する長さ方向軌道として形成されていてもよく、又はハウジング30の壁の単なる内面として形成されていてもよい。このような移動は、通常は摺動移動である。これは、ガイド手段34及び作動部品11が、互いに関して移動しているとき、連続的に接触しているためである。移動は、通常は直線的移動である。作動部品11の移動方向は、この実施例によれば、移動部品38の移動方向と同じである。従って、作動部品11のガイド手段34は、移動部品38のガイド手段32と同じであってもよい。即ち、ガイド手段32、34の組は、移動部品38及び作動部品11の少なくとも部分的に同時の移動を案内する。] [0075] 移動部品38には、移動部品38の移動(これは、この実施例では水平方向移動である)を貫通部材50の挿入方向での移動に変換し、その後貫通部材50の少なくとも挿入ニードルの引っ込め方向での移動に変換するための変換手段39が設けられている。この実施例によれば、変換手段39は、貫通部材50に設けられた突出した円筒形部品51の形態を備えており、これは移動部品38の開放したV字形状軌道39と対応する。V字形状軌道39は、明確な移動経路を提供するため、貫通部材50の突出部品51にぴったりと嵌着する大きさを備えている。] [0076] 移動部品38は、ハウジングのファスニング手段14をベース部品100の係止手段108から解放することによって、ハウジング30又はハウジング30の少なくとも一部をベース部品100から分離する解放部材29を含む。解放は、解放部材29と、ハウジング30の一部、この実施例によれば作動部品11とは反対側のハウジング30の内壁との相互作用によって行われる。作動部品11の直線的移動がハウジング30の内壁まで連続して行われる場合、このハウジング30の内壁のところで作動部品11の直線的移動が終了する。] [0077] ハウジングは、弾性部材36を含む。この弾性部材36は、ハウジングのファスニング手段14の解放時にベース部品100からのハウジング30の取り外しを開始する。図2に示す実施例によれば、弾性部材36はハウジング30の一体の部品である。即ち、ハウジング30に外れないように取り付けられている。弾性部材36は、一端がハウジング30に外れないように取り付けられており、他端がベース部品100に押し付けられたリーフばねである。弾性部材36の可撓性は、このばねを形成する材料及びこの材料の物理的な寸法で決まる。本実施例によれば、弾性部材36はハウジング30と同じ材料、即ち硬質プラスチックで形成されており、通常はハウジング30の型成形中に形成されるが、金属で形成されており、ハウジング30の型成形後にハウジング30に外れないように取り付けられてもよい。] [0078] 本発明による挿入デバイス1を使用した貫通部材50の挿入は、作動部品11の作動によって開始される。作動部品11は、この部品をハウジング30に向かって押すことによって作動される。作動部品11は、相互作用手段41を含む。この相互作用手段41は、ハウジング30の保持手段31と相互作用し、これによって作動部品11の前方への移動を拘束する。図2Aでわかるように、作動部品11は、図示の非作動状態で、ハウジング30から突出している。参照符号「a」は、ハウジング30に関する作動部品11の突出長さを示す。作動部品11の作動前の突出長さは、通常は、1mm乃至100mmの範囲内にあり、又は5mm乃至50mmの範囲内にあり、又は10mm乃至25mmの範囲内にあり、又は15mm乃至20mmの範囲内にある。図示の実施例では、突出長さは17mmである。本発明の別の実施例では、作動部品11はハウジング30から突出しておらず、又はハウジング30から僅かしか突出していない。 挿入デバイス1は、輸送中又は貯蔵中等の使用前には非作動状態にある。] 図2A [0079] この実施例によれば、ばね45が移動部品38と作動部品11との間に設けられている。通常は、ばね45は、貯蔵中、弛緩状態にあり、これにより製品が完全に機能する状態で貯蔵できる期間を延ばす。ばね45が貯蔵中に押圧された状態にあると、製品の性能が急速に低下する危険がある。図2A乃至図2Fに示すように、ばね45は、二つの端部を持つコイルばねであってもよい。このばねの第1端46は、移動部品38に取り付けられているか或いは移動部品38と関連して配置されており、第2端47は、作動部品11に取り付けられているか或いは作動部品11と関連して配置されている。ばね45は作動部品11の移動方向に沿って位置決めされている。この方向は、ベース部品100の上面と平行である。] 図2A 図2F [0080] ばね45の機能は、貫通部材50及び/又は貫通部材50の部品の貫通移動及び/又は引っ込め移動を行うためのエネルギを提供することである。このエネルギがばね45によって提供されない場合には、使用者が作動部品11を水平方向に移動するときに作動部品11をハウジング30に向かって押し、これによって移動部品38を水平方向に移動することによって、デバイスの使用者がエネルギを直接的に加えなければならない。] [0081] 例示の実施例のばね45は、作動部品11の作動移動からエネルギを貯える。これは、ばね45がこの移動により押圧されるためである。作動部品11の作動中、移動部品38は定置である。作動部品11の相互作用手段41が係止手段28と接触すると、移動部品38が定置位置から解放され、ガイド手段32によって決定された方向に移動する。作動部品11の前方への移動は、相互作用手段41がハウジング30の保持手段31と接触したときに停止する。図2の実施例によれば、移動部品38の方向は作動部品11の前方への移動方向と同じである。ばね45は、このばね45によって押された移動部品38がハウジング30の内面に当たったとき、ハウジング30のファスニング手段14とベース部品100の係止手段108との間の解放自在の連結部を解放するためのエネルギを提供するのに十分に押圧される。これは、ハウジング30の壁又はこの壁の少なくとも一部を可撓性にし、この壁が外方に曲がることができ、ファスニング手段14をベース部品100の係止手段108から解放できるようにすることによって行われる。係止連結部が解放されたとき、弾性部材36がハウジング30をベース部品100から遠ざかる方向に押し、使用者は挿入デバイス1をベース部品100から遠ざかる方向に押す必要がない。] [0082] 図3は、本発明による挿入器並びに投薬ユニット8を含むアッセンブリの第1実施例を示す。ベース部品100の一方の側部は、ベース部品100の上面全体が投薬ユニット8によって覆われているように示してある。投薬ユニット8は、通常は、インシュリン等の医薬品用のリザーバ、及び処方された投与量の医薬品を患者に提供する計量投与手段等の圧送手段の形態の送出部品の両方を含む。] 図3 [0083] 図4、及び図5A及び図5Bは、本発明による挿入器10、送出部品8、及びベース部品を含むアッセンブリの第2実施例を示す。ベース部品は、接触面に取り付けられた表面プレート1を含む。この表面プレート1は、この実施例では、成形プラスチック材料で形成されており、接触面は取り付けパッド2の近位側である。取り付けパッド2は、デバイスの製造中、表面プレート1に外れないように取り付けられる。「近位」という用語は、取り付けパッドを患者に貼り付けたときに患者に近い方の側部又は表面を意味し、「遠位」という用語は、デバイスが使用位置にあるときに患者から遠い方の端部又は表面を意味する。] 図4 図5A 図5B [0084] 図4は、アッセンブリの実施例を側方から見た図であり、図5は、同じ実施例を上方から見た図である。この実施例の貫通部材は、ベース部品のコネクタ部品3の開口部12Aに挿入されたカニューレ部品7に含まれる。このカニューレ開口部12Aは、ベース部品の貫通開口部を提供する。カニューレ部品7には、挿入中に患者の皮膚の表面を貫通し、皮下に又は経皮的に位置決めされるカニューレ22の形態の貫通部材が設けられている。] 図4 [0085] 挿入器10は、挿入前にカニューレ部品7を保持し、ハンドル11を押すことによって挿入を開始する。図5は、カニューレ部品7の挿入を開始するためにハンドル11を押さなければならない方向を示す。挿入後、挿入ニードル(図示せず)を挿入器10の内部に引っ込めることができ、その後、挿入器10をベース部品から取り外し、挿入されたカニューレ22を表面プレート1に取り付けられた状態で残す。カニューレ部品7のカニューレ22が硬質の自己貫通カニューレである場合には、別体の挿入ニードルは必要とされず、従って、挿入ニードルを引っ込める必要がない。] [0086] コネクタ部品3は、表面プレート1によって所定の位置に保持される。一実施例によれば、表面プレート1及び少なくともコネクタ部品3の外カバーは、デバイスの製造中に一部品をなして成形されたものである。コネクタ部品3は、例えば医薬品のリザーバ6又は患者から集めた液体用のリザーバと、カニューレ部品7との間の流路を形成する。従って、コネクタ部品3には流路の各端に一つづつ少なくとも二つの開口部が設けられている。第1開口部13は、リザーバ6から流体を受け取る入口開口部、又はリザーバ6に流体を送出する出口開口部であり、第2開口部12は、カニューレ部品7から流体を受け取る入口開口部、又はカニューレ部品7に流体を送出する出口開口部である(図6A乃至図6D参照)。連結部品3には、例えば第2の医薬品又は栄養剤を注射するための、又は流路内の流体をセンサと接触するためのこの他の開口部が設けられていてもよい。コネクタ部品3の出口開口部12とカニューレ部品7との間に流体密連結部を形成するため、コネクタ部品3の出口開口部12には、この出口開口部12の周囲に弾性シール18が設けられている。カニューレ部品7を挿入したとき、カニューレ部品はカニューレ開口部12にプレス嵌めし、弾性シール18が、対応する開口部12及び20の周囲に完全な流体密ガスケットを形成する。プレス嵌めを改善するため、及びこれによってカニューレ部品7と流路の出口との間の流体密連結を改善するため、カニューレ開口部12Aの断面は、挿入時のカニューレ22と平行な、流路の出口が位置決めされた表面に対して垂直な平面で減少していてもよい。カニューレ部品7は、対応する減少する断面を有する。] 図6A 図6D [0087] 下文において、第1開口部13を「入口」と呼び、第2開口部12を「出口」と呼ぶが、流路を通る流れの方向は本発明にとって重要ではない。] [0088] コネクタ部品3には、更に、カニューレ部品7の周囲に正確に嵌着するカニューレ開口部12Aが設けられている。即ち、カニューレ開口部12Aはカニューレ部品7と同じ形状即ち輪郭を有する。この輪郭は、カニューレ部品7を通した後、この開口部に嵌着するのに十分に僅かに大きい。カニューレ部品7をベース部品及び患者に一杯に挿入したとき、カニューレ部品7の上面即ち遠位面は、通常は、カニューレ開口部12Aを取り囲むコネクタ部品3の外面と同じ高さにあるか或いはこれよりも下にある。カニューレ部品7をコネクタ部品3に一杯に挿入した場合、カニューレ部品7の本体の側面の開口部20はコネクタ部品3の流路の開口部12と対応し、流体を一方の部品から他方の部品まで流すことができる。] [0089] 図5Bは、挿入器10を取り外した状態の図5Aの実施例を示す。図5Bは、デバイスを、挿入器10が取り外される前に挿入器10によって覆われていた端部から見た図を示す。この端部から、挿入前に挿入器10をベース部品に取り付けるファスニング手段14の一部を見ることができる。この実施例によれば、ファスニング手段14は、コネクタ部品3の二つの開口部14L及び14Rを含む。これらの開口部は、ベース部品、及び対応する開口部を備えたコネクタ部品3に向かって挿入器ハウジングの側部から突出した二つの突出部品14PL及び14PRと対応する(図7及び図8参照)。ベース部品に設けられたファスニング手段14L及び14Rが挿入器10に設けられた対応するファスニング手段14PL及び14PRと係合したとき、挿入器10はベース部品に関し、少なくとも表面プレート1に対して垂直な方向に移動しないようにされる。貫通部材の挿入後、貫通部材がベース部品に一杯に挿入された場合、挿入器10をベース部品から取り外すことができる。挿入器10をベース部品から取り外すとき、挿入器10を、患者の皮膚と平行な方向に移動する。即ち、ベース部品には、患者の皮膚に対して垂直な力、即ちベース部品を患者から引き離す力が加わられない。別の実施例では、挿入前に、例えば挿入器10を送出部品8に、挿入器10と送出部品8との間の隣接した表面に沿って接着してもよい。これらの表面は、挿入器10を送出部品8から取り外すとき、患者の皮膚と平行な方向に引張力を発生するため、患者の皮膚に対して本質的に垂直でなければならない。] 図5A 図5B 図7 図8 [0090] 図6A乃至図6Dは、分離位置のベース部品及び送出部品を様々な角度から示す。図6Aでは、これらの二つの部品は下から示してある。この図は、開口部12Bを示し、この開口部を通して貫通部材7をベース部品を通して挿入できる。開口部12Bを通してカニューレ22が延びている。この図から、リザーバ6を送出部品8にどのように位置決めできるのか、及び両側に位置決めされた二つの解放ハンドル9が送出部品8の縁部にどのように配置されているのかがわかる。更に、ベース部品に設けられた盛り上がった長さ方向ガイド手段4と対応する長さ方向軌道が見える。] 図6A 図6D [0091] 二つの解放ハンドル9は、S字形状のバンドとして形成されている。バンドの一端は送出部品8のハウジングにヒンジ状に取り付けられている。S字形状の第1湾曲が送出部品8のハウジングの外面を越えて僅かに延びているのに対し、第2湾曲は自由になっている。即ち、送出部品8のハウジングに取り付けられておらず、ベース部品の遠位面から突出した部品15に掛けることができるようにフック状をなしている。送出部品8をベース部品に係止したとき、両解放ハンドル9が突出部品15に掛かる。送出部品8をベース部品から取り外そうとする場合には、両側に設けられた二つの解放ハンドル9を互いに押すことによって、解放ハンドル9のフック状部分をベース部品の突出部品15から解放し、送出部品8を後方に、即ちカニューレ部品7から遠ざかる方向に移動し、この方向でベース部品から取り外す。] [0092] 図6Bでは、二つの部品は上方から示してある。この図は、送出部品8を下方にガイド手段4に向かって押すことによって、この実施例の送出部品8をベース部品に接合できることを示す。ガイド手段4は、この場合には、金属製ライニング5が上面に取り付けられた盛り上がった長さ方向プラットホームである。送出部品8には、対応する手段、例えば盛り上がったプラットホーム4と対応する軌道が設けられている。送出部品8の対応する手段は、盛り上がったプラットホーム4の金属製ライニング5に沿って長さ方向に摺動できる。送出部品8がその作動位置に達したとき、二つの解放ハンドル9が、表面プレート1の上面から突出した二つの突出部品15と夫々係合する。送出部品8は、その作動位置にあるとき、解放ハンドル9によって全ての水平方向で係止される。係止機構により、ベース部品への送出デバイスの取り付け及び取り外しを必要なだけ行うことができる。即ち一回使用ベース部品を多数回使用送出部品と組み合わせることができる。] 図6B [0093] 図6Cでは、二つの部品は、挿入器10が取り付けられる端部とは反対側の端部から、貫通部材の挿入前の状態で示してある。この側部から、コネクタ部品3の入口開口部13を見ることができる。コネクタ部品3の入口開口部13を通して、例えば医薬品がリザーバ6から進入できる。入口開口部13は、微生物による汚染が起らないようにメンブレンで保護されている。一実施例によれば、コネクタ部品3には、コネクタニードル(バブル状メンブレンの後側に配置されているため、図示していない)及びバブル状自己閉鎖メンブレン17の両方が設けられている。リザーバ6には、バブル状自己閉鎖メンブレンが設けられていてもよい。これによって、医薬品、例えばインシュリンや栄養剤をリザーバからコネクタ部品3に移送する流路が形成される。両部品に自己閉鎖メンブレンが設けられているため、これらの二つのユニットを互いから分離でき、後に、コネクタ部品3及び従って患者を汚染することなく、再結合できる。] 図6C [0094] 図7は、図4、図5、及び図6に示すアッセンブリの長さ方向断面図である。この図から、ベース部品のコネクタ部品3及び挿入器10の夫々のファスニング手段14を互いにどのように接合するのかがわかる。] 図4 図7 [0095] 図8は、アッセンブリの残りから取り外した挿入器10を示す。この側部から、挿入器10のファスニング手段14PR及び14PLを見ることができる。] 図8 [0096] 図9、図10、及び図11は、挿入器10の第3実施例を示す。図9及び図10では、挿入器10は、アッセンブリの残りから取り外した状態で示してある。挿入器10は、挿入器10の第1及び第2の実施例と同様にアクチュエータハンドル11を含む。このアクチュエータハンドル11は、図9では、挿入前の状態で示してあり、図10では、挿入後の状態で示してある。挿入器10の第3実施例には、図12に示すように移動部品38が設けられている。この移動部品38には、突出部材38Aが設けられている。この突出部材38Aは、移動部品38の一体の部品である。移動部品38を二つの異なる図12A及び図12Bに示す。「一体の部品」というのは、移動部品38と同時に移動し、移動部品38に関して定置であるということを意味する。通常は、移動部品とともに同じ材料で型成形されるが、異なる材料で製作し、移動部品38の製造後にこれに取り付けてもよい。] 図10 図12A 図12B 図9 [0097] 移動部品38の突出部品38Aには傾斜が設けられている。この傾斜は、突出部品38Aの前側の輪郭が矢印の頭部を形成するように突出部品38Aの前側に配置された傾斜した表面である。] [0098] この実施例のファスニング手段は、ヒンジ状部品14を含む。このヒンジ状部品14は、この実施例では、挿入器10のハウジングに取り付けられている。ヒンジ状部品は、別の態様では、挿入器10の内部部品に、例えば突出部品14PR及び14PLが取り付けられているのと同じ部品に取り付けられていてもよい。図示の実施例では、ヒンジ状部品14は、ハウジングの全高に亘って二つの切欠き部を形成することによって形成される。ハウジングは、通常は、ポリプロピレン等の硬質の成形プラスチック材料製であり、ヒンジ状部品14が比較的長い形状をしているため、非常に可撓性である。即ち、ヒンジ状部品14は非常に柔軟であり、ヒンジ状部品14を弛緩位置から外方に押すのが容易である。内方への移動は、この実施例においてカニューレ部品7である貫通部材用のガイド手段33の存在によりブロックされる。更に、ヒンジ状部品14は、挿入器10のハウジングの材料と異なる材料、例えば金属で形成されていてもよく、金属製のヒンジ状部品14はハウジングに回転自在に取り付けられる。] [0099] ヒンジ状部品14の下端即ち近位端には、二つの内向きのフック(「内向き」というのは、フックがハウジングの内側に向いているということを意味する)が設けられている。これらの二つのフックは、ベース部品の定置の突出部品14Bを捕捉することによって、ハウジングをベース部品に係止する。これらの二つのフックは、内向きであるため、外方に、即ちハウジングの中心から遠ざかる方向に押されることによって係止位置から解放される。ヒンジ状部品14には、更に、剛性材料製の丸みのあるプレートの形態を持つ接触部材14Aが設けられている。接触部材14Aは、ヒンジ状部品14の内方に、カニューレ部品7用のガイド手段33の周囲に配置されている。移動部品38がその開始位置からその終位置まで移動するとき、移動部品38の後縁に配置された突出部材38Aが、傾斜面を持つ接触部材14Aに当たり、接触部材14A及び従ってヒンジ状部品14が外方に押圧される。これは、接触部材14Aがヒンジ状部品14に外れないようにしっかりと取り付けられているためである。] [0100] 挿入器10のハウジングは、更に、ヒンジ状部品14の内向きのフックと向き合った壁の内面に設けられた丸みのあるフック14PL及び14PRの形態の二つの突出部品を含む。これらの突出部品14PL及び14PRは、コネクタ部品3の近くでベース部品に設けられた対応する開口部14L及び14Rに嵌着する。ベース部品に設けられた開口部を図16Aに示す。ベース部品に設けられた開口部14L及び14Rの形態のファスニング手段が、挿入器10に設けられた丸みのあるフックの形態の対応するファスニング手段と係合したとき、挿入器10は、ベース部品に関し、ベース部品の長さ方向と平行な方向及び表面プレート1に対して垂直方向の両方向で動かないようにされる。ベース部品の長さ方向と平行な方向での移動は、突出部品に丸みがあり、開口部の周囲にグリップを形成するために阻止され、表面プレート1に対して垂直方向での移動は、突出部品が開口部に挿入されるために阻止される。貫通部材を一杯に挿入した後(図10参照)、挿入器10をベース部品から取り外すことができる。] 図10 図16A [0101] 挿入器10をベース部品から取り外すため、挿入器10を、開口部14L及び14Rの上面に沿った軸線を中心として枢動する。開口部14L及び14Rの上面(遠位面)は、丸みのあるフック14PL及び14PR用の接触面を提供し、この接触面に沿って、丸みのあるフック14PL及び14PRの下接触面が摺動でき、これによって、挿入器ハウジング30に回転移動を加えたとき、開口部14L及び14Rから押し出すことができる。挿入後、表面プレート1を含むベース部品及び挿入済みの部品7は、カニューレ又はセンサが挿入された表面に関して完全に定置であり、回転移動は、挿入器10のみによって加えられる。] [0102] 回転移動は、ベース部品の上面1に関して傾斜した、及び従って、ハウジング30を変位するための空間が残っている、挿入器のハウジングの下面即ち近位面のところで行うことができ、挿入器ハウジングの傾斜した下面(近位面)は、通常は、回転移動の終了時に患者の皮膚に載止する。] [0103] 図11Aは、挿入器を挿入前の位置で示す。この状態では、傾斜した下面が患者の皮膚から持ち上げられている。ヒンジ状部品14の内向きのフックは、ベース部品の突出部品14Bに係止している。] 図11A [0104] 図11Bは、カニューレ部品を挿入した後の挿入器を示す。この状態では、傾斜した下面は患者の皮膚と平行であり、ヒンジ状部品14の内向きのフックは係止位置から解放されている。] 図11B [0105] 図11Cは、ベース部品から取り外した後の挿入器を示す。] 図11C [0106] 図12A及び図12Bは、図9、図10、及び図11に示す挿入器の第3実施例の移動部品38を示す。図12Aは、「後側」即ち貫通部材が設けられている側の反対側を示し、図12Bは、「前側」即ち貫通部材が設けられている方の側を示す。これらの図は、傾斜した側部を持つ、即ち傾斜部が移動方向前方に向いた、移動部品38の後縁に配置された突出部品38Aを示す。これらの図は、V字形状をなして形成された長さ方向開口部の形状の変換手段39を示す。ここで、開始位置は、V字形の最初の線の上端にあり、貫通部材用の終位置は、V字形の第2の線の上端にある。] 図10 図12A 図12B 図9 [0107] 図13及び図14は、挿入器の第4実施例を示す。この実施例は、挿入器をベース部品に固定するファスニング手段14が第3実施例と異なっている。挿入器10は、図13及び図14において、挿入器10をベース部品から取り外した挿入後の状態で示してある。第4実施例は、互いに支持する機能的に独立したファスニング手段の組を解放するための手段を有する。] [0108] 第3実施例と同様に、挿入器の第4実施例には、突出部材38Aを一体の部品として備えた移動部品38が設けられている(図15A及び図15B参照)。第4実施例の移動部品38には、更に、位置決め手段27と呼ぶ第2の一体の部品が設けられている。これらの位置決め手段27は、移動部品38の下後縁に取り付けられている。] 図15A 図15B [0109] この実施例のファスニング手段は、挿入器の第3実施例と同様に、挿入器10のハウジングに取り付けられたヒンジ状部品14を含む。このヒンジ状部品14は、図9及び図10の第3実施例について説明したのと同様に移動する。第4実施例のヒンジ状部品14の下端即ち近位端には、更に、二つの内向きのフックが設けられている。これらの二つのフックは、下接触面即ち近位接触面を持つベース部品の定置の突出部品14Bを捕捉することによってハウジングをベース部品に対して係止する。これらの二つのフックは、内向きであるため、外方に即ちハウジングの内側から遠ざかる方向に押されることにより解放される。] 図10 図9 [0110] ヒンジ状部品14には、更に、カニューレ部品7のガイド手段33を中心として挿入器の中心に向かう方向に、即ちヒンジ状部品14から「内方」に配置されたプレート形態の接触部材14Aが設けられている。移動部品38がその開始位置からその終位置まで移動するとき、移動部品38の後縁に配置された突出部材38Aが接触部材14Aに当たり、突出部材38Aの傾斜面及び接触部材14Aが外方に押圧され、その結果、ヒンジ状部品14が外方に押圧される。これは、接触部材14Aがヒンジ状部品14に外れないように且つしっかりと取り付けられているためである。] [0111] 第4実施例によれば、突出部材14PL及び14PRは、可撓性部材114に位置決めされている。これらの突出部材14PL及び14PRは、この実施例によれば矩形の輪郭を有するが、例えば円形や三角形の輪郭を備えていてもよい。突出部材14PL及び14PRは、コネクタ部品3に近いベース部品の開口部14P及び14Lに嵌着する。これらの開口部は、矩形の突出部材14PL及び14PRと対応する。ベース部品に設けられた開口部14L及び14Rの形態のファスニング手段が、挿入器10に設けられた突出部材14PL及び14PRの形態の対応するファスニング手段と係合したとき、挿入器10は、ベース部品に関し、表面プレート1に対して垂直な方向及び表面プレート1と平行な任意の方向の両方向で移動しないようにされる。] [0112] 可撓性部材114は、ハウジングに取り付けられているか或いはハウジング30に関して定置の部品であり、可撓性部材は、挿入器がベース部品に係止された第1位置、及び挿入器がベース部品から解放された第2位置の二つの位置の間で移動できる。図17A及び図17Bの両図において、可撓性部材114は弛緩係止位置で示してあり、図17Bの矢印は、可撓性部材114が第2解放位置をとるために移動する方向を示す。図示の実施例によれば、可撓性部材114は、移動部品38用のガイド手段32と一体の部品として形成されている。即ち、可撓性部材114は、移動部品38が摺動する表面又は壁の一部を形成する。可撓性部材114には接触部品115が設けられている。接触部品115は、この実施例によれば、先が尖った縁部が、挿入中、移動方向前方に向いた三角形の輪郭を有する。接触部品115には、挿入中、移動部品38の移動方向とは逆方向に尖った傾斜面が形成されている。] 図17A 図17B [0113] 可撓性部材14を第1弛緩−係止位置から第2解放位置にするため、可撓性部材114を第2位置まで移動できるのに十分に大きな力を可撓性部材114に加えなければならない。] [0114] 図14A及び図14Bは、移動部品用のガイド部品を提供する、挿入器ハウジング30の一体の部品を示す。これらの部品は、周囲ハウジングが所定の場所にある場合には見えない。図14A及び図14Bは、内部ハウジング部品の同じ場所での断面図であるが、図14Aでは、内部部品のうちの接触部品115が見えるように移動部品38が取り外してある。接触部品115は、突出した傾斜面を備えており、この傾斜面は、移動部品38がその終位置即ち最終位置にあるとき、移動部品38の位置決め手段27と接触する。] 図14A 図14B [0115] 図15A及び図15Bは、図13及び図14に示す挿入器の第4実施例の移動部品38を示す。図15Aは、「後側」即ち貫通部材が設けられている側の反対側を示し、図15Bは、「前側」即ち貫通部材が設けられている方の側を示す。これらの図は、傾斜した側部を持つ、即ち傾斜部が移動方向前方に向いた、移動部品38の後縁に配置された突出部品38Aを示す。これらの図は、V字形状をなして形成された長さ方向開口部の形状の変換手段39を示す。ここで、開始位置は、V字形の最初の線の上端にあり、貫通部材用の終位置は、V字形の第2の線の上端にある。終位置は、開始位置よりも下に配置されている。移動部品38の下縁には、挿入器ハウジングの周囲部品が提供するガイド部品32に沿って摺動するとき、挿入器のハウジングに関する移動部品38の位置を定める位置決め手段27が設けられている。しかし、その主要な機能は、移動部品38及び一体の位置決め手段27が通過するときにハウジングの可撓性部材114を「後方」に押圧することである。] 図15A 図15B [0116] 移動部品38の位置決め手段27が可撓性部材114と接触したとき、可撓性部材114はベース部品のコネクタ部品3から遠ざかる方向に押され、突出部品14PL及び14PRの形態のファスニング手段がベース部品の対応する開口部14L及び14Rから引き出される。移動部品38がその終位置にあるとき、一体の部品38A及び27は、ヒンジ状部品14及び可撓性部材114の両方がそれらの弛緩−係止位置から引き出される位置にある。このことは、移動部品38がその終位置にあるとき、挿入器をベース部品から取り外すことができるということを意味する。] [0117] 図16は、図1及び図2の実施例で使用されたカニューレ部品7の拡大図である。この実施例は、カニューレ22及び突出前部25が設けられた本体24を含む。突出前部25は、開口部20が設けられた平らな表面を有する。カニューレ部品7の突出前部25は必ずしも平らでなくてもよく、実際には、カニューレ部品7に面する対応する表面をコネクタ部品3に形成できる限り、任意の所望の形状を備えていてもよい。一実施例では、前部25は、カニューレ部品7の上端即ち遠位端での断面が、前部の近位端、即ち、挿入後に患者に近い方の端部での断面よりも大きいように傾斜している。突出前部25の開口部20は入口又は出口であり、これを通って液体がカニューレ部品7に入ることができ、又は出ることができる。本体24には、更に、上開口部21が設けられている。この開口部は、自己閉鎖メンブレンで覆われていてもよい。開口部21は、何らかの種類の入口保護を必要とする。これは、周囲と接触する外面に面しているためである。上開口部21は、主として、カニューレ22が軟質カニューレである場合にカニューレ部品7を挿入するときに使用される。カニューレ22が軟質であるというのは、それだけでは患者の皮膚を貫通できない比較的軟質の材料で形成されているということを意味する。この場合、カニューレを挿入するとき、比較的硬質の材料でできた先が尖った挿入ニードルを使用する必要がある。この先が尖ったニードルは、上開口部21を通して、カニューレ部品の本体24の内部中空部を通して、カニューレ22の全長を通して、挿入ニードルの先が尖った端部が中空カニューレ22の開放端を刺して出るように挿入できる。挿入後、即ちカニューレ22が患者の皮下に即ち経皮的に配置された後、挿入ニードルを引っ込め、カニューレを患者の体内に残す。カニューレ部品7には、更に、ファスニング手段23が設けられている。ファスニング手段23は、この実施例では、一連の外向きのフック23の形態を有し、これらのフック23は、カニューレ部品7の中心に向かって内方に枢動できるように本体24に可撓性をなして取り付けられている。カニューレ部品7をベース部品に向かって押し付けたとき、フック23が縁部を通過する。この縁部は、フックが通過するとき、これらのフックを中心に向かって押し、フックが縁部を通過したとき、フックは元の位置に戻り、一つ又はそれ以上のフックの上面が縁部の下面と接触し、カニューレ部品7が縁部に対して外れないように係止される。] 図16 [0118] 図17は、カニューレ部品7の第2実施例の拡大図である。この実施例もまた、カニューレ22及び突出前部25が設けられた本体24を含む。突出前部25は、開口部20が設けられた平らな表面を有する。しかし、この実施例によれば、カニューレ部品の挿入に必要な力を低減するため及びシール18の変形を低減するため、突出前部25は傾斜している。前部25の傾斜は、カニューレ2の中心線cと開口部20の周囲の表面と平行な線との間の角度dによって定義される。角度dは、0°よりも大きく且つ90°よりも小さい。通常は、シール18の直径に応じてd∈[0°、30°]であるか或いは[60°、90°]である。突出前部25の表面の遠位端即ち挿入後に患者から遠い方のカニューレ部品7の端部とカニューレ部品7の中心線cとの間の距離d1は、突出前部25の表面の近位端即ち挿入後に患者に近い方の端部とカニューレ部品7の中心線cとの間の距離d2よりも大きい。通常は、距離d2は非常に小さく、そのため挿入中に突出前部25の近位端はコネクタ部品3のシール18と接触しない。] 図17 [0119] 一実施例(図示せず)では、角度dはほぼ90°であり、即ちd=90°である。このような実施例は、図11と対応する図において、コネクタ部品3に上向きの開口部12が設けられ、ここにカニューレ部品7の下向きの開口部20が合わさるような外観を呈する。このことは、カニューレ部品7をシール18に向かって押す力がシール18の接触面にほぼ垂直方向に作用し、そのため、カニューレ部品7の挿入中にカニューレ部品7がシール18に沿って摺動することによってシール18が変形することがないということを意味する。別の実施例(図16参照)では、d=0°である。これは、突出前部25と中心線cが平行であるということを意味する。この実施例によれば、カニューレ部品7は突出したシール18と摺動接触し、これによりシールを変形する。] 図16 [0120] 図16の実施例によれば、カニューレ部品7の突出前部25は必ずしも平らでなくてもよく、実際には、カニューレ部品7に面する対応する表面をコネクタ部品3に形成できる限り、任意の所望の形状を備えていてもよい。更に、突出前部25の開口部20は、カニューレ部品7の目的に応じて入口であってもよいし出口であってもよい。図17の断面図には、本体24の上開口部21を自己閉鎖メンブレン21Aで覆う方法が示してある。図10の実施例におけるのと同様に、上開口部21は、主として、カニューレ22が軟質カニューレである場合にカニューレ部品7を挿入するときに使用されるが、患者が開口部20を介して受け取る、例えばインシュリン等の主医薬品以外の医薬品又は栄養剤を注射するのにも使用できる。] 図10 図16 図17 [0121] カニューレ部品7のこの実施例にもファスニング手段23が設けられており、この実施例では、ファスニング手段23は、カニューレ部品7に設けられた突出部品23の形態を有する。これは、定置のベース部品に設けられた可撓性部品23Aと対応する。カニューレ部品7の挿入中にカニューレ部品7の突出部品23が可撓性部品23Aのところを通過するとき、可撓性部品23Aを図17に矢印で示すように外方に押すことができる。挿入後、カニューレ部品7の突出部品23の上面がベース部品の可撓性部品23Aの下面と係止し、カニューレ部品7がベース部品から外れないようにする。] 図17 [0122] 図18aは、移動部品38の別の実施例を示す。この移動部品38は、標準挿入深さからのずれについての許容差が大きくしてある。図18aは、「後側」即ち貫通部材が設けられている側の反対側を示し、挿入器に配置されたとき、移動部品は右から左に移動し、この際、挿入器の貫通部材は定置の水平位置に止まり、この位置で、最初に下方に及び次いで上方に移動する。図18aは、移動部品38の後縁に配置された突出部品38A及び移動部品の境界内に配置された変換手段用のガイド手段39を示す。この実施例によれば、ガイド手段39は、貫通部材の変換手段51が内側で移動できる開放空間を取り囲む輪郭を持つ切欠きによって形成されている。ガイド手段39は、更に、枢動可能な部品39Aを含む。この部品は、この部品を移動部品38の本体に取り付けるステムを中心として枢動できる。枢動可能な部品39Aは、移動部品38が図18aの右から左に移動するとき、撓むことができる上限を形成する。即ち、枢動可能な部品39Aは、変換手段が通過するときに上方に揺動する。枢動可能な部品39Aが貫通部材の変換手段51を通過したとき、部品39Aは揺動してその休止位置に戻る。] 図18a [0123] 変換手段51は、移動部品38に対し、位置Aのところに開始位置を有する。移動部品38が左方に移動するとき、貫通部材の変換手段51は、ガイド手段39の上面に沿って摺動することによって位置Bに達し、この位置Bにおいて、貫通部材の挿入ニードル53が患者の皮膚と接触する。] [0124] 位置Cにおいて、挿入ニードル53に接合された又は挿入ニードルを取り囲むカニューレ22が患者の皮膚と接触する。] [0125] 位置Dにおいて、シールが開始する。即ち、カニューレ部品7と表面プレート1との間で接触が生じる。カニューレ22が正しい位置にあり、定置のベース部品の保持手段23がカニューレ部品7をベース部品に係止したことを示す一つの情報としてカチッという保持クリック音が使用者に聞こえる。] [0126] 貫通部材の変換手段51は、位置Aから位置Dまで通過するとき、枢動可能な部品39Aの下接触面に沿って摺動する。この接触面により貫通部材は下方に打ち込まれる。従って、表面が滑らかであり、摩擦抵抗ができるだけ小さいということが重要である。] [0127] 位置Eにおいて、貫通部材は一杯に挿入されていなければならない。枢動可能な部品39Aが撓むことができるため、挿入深さの変化を小さくでき、即ち±0.5mmの範囲内にできる。] [0128] 位置Gにおいて、挿入ニードル53は、カニューレ部品7の上開口部21を覆っている自己閉鎖メンブレン21Aから出る。位置Hにおいて、挿入ニードル53は安全位置にある。即ち、挿入ニードル53は挿入器のハウジングに対して引っ込められる。通常は、ハウジングに対して少なくとも1mm引っ込められる。] [0129] 貫通部材の変換手段51は、位置Eから位置Hまで移動するとき、移動部品38のガイド手段39を形成する軌道の上接触面に沿って摺動する。この接触面は、貫通部材を後方に即ち上方に駆動する。この接触面は、滑らかであり、摩擦抵抗ができるだけ小さくなければならない。] [0130] 図18bは、移動部品38の側面図である。参照符号Aを付した矢印は図18aに示す側部を表示する。] 図18a 図18b [0131] 図19A、図19B、及び図19Cは、挿入器の任意の例示の実施例において移動部品38を前方に駆動するのに使用できる平ばねの一実施例を示す。この実施例によれば、ばね45が移動部品38と作動部品11との間に設けられている。通常は、ばね45は、貯蔵中、弛緩状態にある。これは、これにより、通常は、十全な機能を保持しつつ製品を貯蔵できる時間が延びるためである。ばね45が貯蔵中に押圧された状態にある場合には、製品の性能が急速に低下する危険がある。この実施例では、ばね45は例えばプラスチック材料製の平ばねであり、二つの端部を有する。第1端46は移動部品38に取り付けられ、又は移動部品38に連結された状態にあり、第2端47は作動部品11に取り付けられ、又は移動部品38に連結された状態にある。ばね45の第2端47は、ブロック47aに載っている。] 図19A 図19B 図19C [0132] 例示の実施例のばね45は、ばね45が第1移動により押圧されたとき、作動部品11の作動により発生したエネルギを貯える。平ばねの特性は、ばねが押圧されたとき、曲線を描いて曲がることである。ブロック47aの存在、及びブロックの形態即ちブロック47aの長さにより、ばね45は、押圧されたとき、一方向にしか曲がることができない。挿入器のハウジング(図示せず)は、保持手段31を含む。この保持手段31は、移動部品38に設けられた係止手段28と係合することによって移動部品38を開始位置に保持する枢動アームの形態を備えていてもよい。図19A、図19B、及び図19Cに示す実施例による係止手段28は、例えば三角形又は円形の輪郭を持つ突出部品の形態を有する。 押圧によるばね45の変形を使用して移動部品38を係止−開始位置から解放できる。] 図19A 図19B 図19C [0133] 図19Aは、実施例を開始位置で示す。ばねは弛緩状態にあり、即ち押圧されておらず、ハウジングの保持手段31は係止位置にある。挿入を開始するため、使用者Oがアクチュエータ11を押すことが必要とされる。これを行うことにより、ばねが押圧される。作動部品11の作動中、移動部品38は定置状態にある。] 図19A [0134] 図19Bは、実施例を加負荷位置で示す。ばね45は一杯に押圧されており、この一杯に押圧された状態で、ばね45は、ハウジングの保持手段31と接触する程に湾曲している。ばねが保持手段31を移動部品38の係止手段28から押し離すことにより、移動部品38をハウジングから解放する。] 図19B [0135] 図19Cは、移動部品38がその終位置まで移動した状態で実施例を示す。アクチュエータハンドル11は、負荷を一杯に加えた図19Bの状態と同じ位置にあり、ハウジングの保持手段31は非係止位置にある。この状態では、挿入されるべき貫通部材は皮下に挿入されている。使用者が次に行う工程は、挿入器ハウジングを挿入場所から取り外す工程である。] 図19B 図19C [0136] 1挿入デバイス 22カニューレ 23保持手段 24 本体 30ハウジング 32、33ガイド手段 38移動部品 50貫通部材 51 変換手段 52 保持手段 53挿入ニードル 100ベース部品 101 開口部 102相互作用手段 121 シール]
权利要求:
請求項1 −変換手段(52)に連結された貫通部材(50)と、−前記変換手段(52)の移動を制限し、前記貫通部材(50)を第1位置から第2位置へ第1方向即ち挿入方向に、注射場所に向かって案内するガイド手段(39)を含む移動部品(38)と、−前記移動部品(38)の移動を制限するガイド手段(32)を含む定置のハウジング(30)と、を含む、挿入デバイスにおいて、前記ガイド手段(32)は、前記移動部品(38)を、前記第1方向即ち挿入方向と異なる第2方向に直線的に案内する、ことを特徴とする挿入デバイス。 請求項2 請求項1に記載の挿入デバイスにおいて、前記貫通部材(50)の前記移動を前記第1方向で直線的移動に制限するガイド手段(33)を含む、挿入デバイス。 請求項3 請求項2に記載の挿入デバイスにおいて、前記第1方向は、前記貫通部材(50)が挿入されるべき表面に対して角度βをなし、ここで30°≦β≦90°である、挿入デバイス。 請求項4 請求項1、2、又は3に記載の挿入デバイスにおいて、挿入中の前記移動部品(38)の方向は、前記移動部品(38)が取り付けられた表面と本質的に平行である、挿入デバイス。 請求項5 請求項1乃至4のうちのいずれか一項に記載の挿入デバイスにおいて、前記挿入デバイス(1)は、前記貫通部材(50)の挿入前にベース部品(100)に取り付けられ、このベース部品(100)は、前記貫通部材(50)が挿入されるべき表面に取り付けることができ、前記貫通部材(50)は、挿入時に、前記ベース部品と接触され、又は前記ベース部品を通過する、挿入デバイス。 請求項6 請求項1乃至5のうちのいずれか一項に記載の挿入デバイスにおいて、前記貫通部材(50)は、カニューレ(22)を保持する本体(24)に取り付けられ、前記本体(24)は、前記本体(24)及び前記カニューレ(22)を挿入表面に固定する保持手段(23)を含む、挿入デバイス。 請求項7 請求項5に記載の挿入デバイスにおいて、前記貫通部材(50)は、カニューレ(22)を保持する本体(24)に取り付けられ、前記本体(24)は、前記本体(24)及び前記カニューレ(22)を挿入表面に固定する保持手段(23)を含み、前記保持手段(23)は、挿入時に前記ベース部品(100)に設けられた相互作用手段(102)と相互作用し、前記貫通部材(50)の前記本体(24)を前記ベース部品(100)に保持する、挿入デバイス。 請求項8 請求項1乃至7のうちのいずれか一項に記載の挿入デバイスにおいて、前記移動部品(38)の前記ガイド手段(39)は溝を含み、この溝内で前記貫通部材(50)の前記変換手段(52)が摺動できる、挿入デバイス。 請求項9 請求項8に記載の挿入デバイスにおいて、前記溝は本質的にV字形状又はU字形状であり、前記貫通部材(50)又は前記貫通部材(50)の少なくとも部分に対し、開始点(22a)、中間点(22b)、及び終点(22c)を形成する、挿入デバイス。 請求項10 請求項1乃至9のうちのいずれか一項に記載の挿入デバイスにおいて、エネルギ貯蔵手段(45)が、前記移動部品(38)を開始位置か停止位置まで移動するのに必要なエネルギを提供する、挿入デバイス。 請求項11 請求項1乃至10のうちのいずれか一項に記載の挿入デバイスにおいて、前記ハウジング(30)は、前記移動部品(38)を開始位置に保持する保持手段(31)を含み、前記移動部品(38)は、前記開始位置で前記保持手段(31)と相互作用する係止手段(28)を含み、前記作動部品(11)は、作動時に前記係止手段(28)と相互作用する相互作用手段(41)を含む、挿入デバイス。 請求項12 請求項11に記載の挿入デバイスにおいて、前記係止手段(28)は、前記作動部品(11)の前記相互作用手段(41)との相互作用により、係止位置から解放される、挿入デバイス。 請求項13 請求項12に記載の挿入デバイスにおいて、前記係止手段(28)は、前記作動部品(11)の前方移動方向とは逆方向に傾斜した傾斜面が設けられたフックの形態を有し、前記保持手段(31)は、前記ハウジングから突出した部分であり、前記係止手段(28)が形成するフックによって捕捉できる、挿入デバイス。 請求項14 請求項11、12、又は13に記載の挿入デバイスにおいて、前記作動部品(11)の前方移動は、前記作動部品の前記相互作用手段(41)と前記移動部品(38)の前記保持手段(31)との間の接触により停止される、挿入デバイス。 請求項15 請求項1乃至14のうちのいずれか一項に記載の挿入デバイスにおいて、前記ベース部品(100)は前記取り付け面に取り付けられており、前記挿入デバイス(10)は、挿入前に前記挿入デバイス(10)を前記ベース部品(100)に取り付け、前記カニューレ(22)の挿入時に前記挿入デバイス(10)を前記ベース部品(100)から取り外す手段(14、29、35、36)を含む、挿入デバイス。 請求項16 請求項15に記載の挿入デバイスにおいて、前記挿入デバイス(10)及び前記ベース部品(100)の取り付け及び取り外しを行う前記手段は、−前記挿入デバイスの前記ハウジング(30)を前記ベース部品(100)に解放自在に係止するファスニング手段(14、14A、14PL、14PR)と、−前記貫通部材(50)の挿入後、前記ハウジング(30)を前記ベース部品(100)から解放する解放手段(29、36、27、38A)とを含む、挿入デバイス。 請求項17 請求項16に記載の挿入デバイスにおいて、前記解放手段は、押圧された又は変形した状態の弾性部材(36)を含み、この弾性部材は、前記ファスニング手段(14)の解放時に前記挿入デバイスの前記ハウジング(30)を前記ベース部品(100)から遠ざかる方向に押す、挿入デバイス。 請求項18 請求項17に記載の挿入デバイスにおいて、前記弾性部材(36)は、リーフばねの形態を有し、前記ベース部品(100)と前記挿入デバイス(10)との間に位置決めされており、前記リーフばね(36)は、前記挿入デバイス(10)が前記ベース部品(100)に係止されているとき、変形している、挿入デバイス。 請求項19 請求項16、17、又は18に記載の挿入デバイスにおいて、前記ハウジング(30)を前記ベース部品(100)に解放自在に係止する前記ファスニング手段(14)は、硬質材料製のフック(14、14A)の形態を有し、前記ハウジング(30)の一体の部品であり、前記ベース部品(100)の対応する部品(108、14B)を捕捉する、挿入デバイス。 請求項20 請求項16乃至19のうちのいずれか一項に記載の挿入デバイスにおいて、前記ファスニング手段(14)は、一つ又はそれ以上の突出部品(14PR、14PL)の形態を有し、これらの突出部品は、前記ベース部品(100)の対応する開口部(14R、14L)に嵌着する、挿入デバイス。 請求項21 請求項20に記載の挿入デバイスにおいて、前記一つ又はそれ以上の突出部品(14PR、14PL)は、前記ベース部品(100)の対応する開口部(14R、14L)から回転移動によって取り外すことができ、前記挿入デバイス(10)は、前記貫通部材(50)が挿入された表面から、前記挿入デバイス(10)の回転移動を可能にする所定距離で前記ベース部品に取り付けられている、挿入デバイス。 請求項22 請求項21に記載の挿入デバイスにおいて、前記貫通部材(50)が挿入された表面からの前記距離は、前記挿入デバイス(10)に傾斜した近位面を形成することによって得られ、前記近位面は、前記回転移動によって、前記貫通部材が挿入された前記表面と平行になる、挿入デバイス。 請求項23 請求項16乃至22のうちのいずれか一項に記載の挿入デバイスにおいて、前記ファスニング手段(14、14A、14PL、14PR)は、前記定置ハウジング(30)に撓むことができるように連結されている、挿入デバイス。 請求項24 請求項23に記載の挿入デバイスにおいて、前記移動部品(38)には、一つ又はそれ以上の突出部品(38A、27)が設けられており、これらの部品は、前記移動部品(38)の移動時に、前記撓むことができるように連結されたファスニング手段(14、14A、14PL、14PR)と接触し、この接触により、前記挿入デバイス(10)を前記ベース部品(100)から解放する、挿入デバイス。 請求項25 請求項1乃至24のうちのいずれか一項に記載の挿入デバイスにおいて、前記挿入デバイスは、前記作動部品(11)の作動時に以下の作動を行う、即ち、(e)ばね(45)に負荷を加え、(f)前記移動部品(38)を開始位置から停止位置まで移動し、(g)前記移動部品(38)の移動を前記貫通部材(50)の移動に変換した後、前記貫通部材(50)の保持手段(52)の引っ込め移動を行う、挿入デバイス。 請求項26 請求項25に記載の挿入デバイスにおいて、更に、(h)前記貫通部材(50)の挿入時に前記ハウジング(30)を前記ベースプレート(100)から解放できる手段を含む、挿入デバイス。 請求項27 請求項25又は26に記載の挿入デバイスにおいて、前記ハウジング(30)は、連結手段(35、14)を介して前記ベースプレート(100)に連結されている、挿入デバイス。 請求項28 請求項27に記載の挿入デバイスにおいて、前記連結手段は、少なくとも一つのヒンジ(35)及び少なくとも一つの係止部材(14)を含む、挿入デバイス。 請求項29 請求項26、27、又は28に記載の挿入デバイスにおいて、前記ハウジング(30)は、解放部材(29)と前記ハウジング(30)の側壁の一部との相互作用によって、前記ベースプレート(100)から解放される、挿入デバイス。 請求項30 請求項29に記載の挿入デバイスにおいて、前記ハウジングの前記一部は可撓性であり、ハウジングの残りに関する捩じり/枢動が可能である、挿入デバイス。
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公开号 | 公开日 BRPI0907828A2|2017-04-11| KR20100134599A|2010-12-23| CN101983078A|2011-03-02| NZ587469A|2012-04-27| RU2010138626A|2012-03-27|
引用文献:
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法律状态:
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